% nptコマンドの引数
nptのドキュメントです。
参照元:ANSI Common Lisp npt
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nptコマンドの引数を説明します。
--help
次のようなメッセージを表示します。
$ npt --help
npt -- ANSI Common Lisp Programming Language.
USAGE:
npt [options] [inputs] [--] [arguments]
OPTIONS:
--help Print this message.
--version Print the version infomation.
--core Core mode.
--standalone Standalone mode.
--heap <size> Heap memory size.
--local <size> Local memory size.
--corefile <file> Core file instead of default file used.
--initfile <file> Init file instead of default file used.
--nocore Don't load a default core file.
--noinit Don't load a default init file.
--debugger Enable debugger.
--nodebugger Disable debugger.
--quit Exit after load and eval processing.
INPUTS:
--load <file> Load source file.
--script <file> Load script file.
--eval <cmd> Execute command.
If inputs aren't appeared, load from a standard-input.
--version
nptのコンパイル情報を出力します。
スクリプトなど機械的に読みやすいように整形された
引数--version-script
も存在します。
出力内容はほぼ変わりませんが、
スクリプト版の方が若干情報が増えます。
--core
コアファイル読み込みモードです。
--standalone
と同時に指定できません。
コアファイルの位置は引数--corefile
で指定できます。
もし指定されなかった場合は、
標準のコアファイルを下記の順番で探します。
FreeBSD / Linux
$NPT_HOME/npt.core
$NPT_HOME/lib/npt.core
$HOME/.npt/npt.core
/usr/lib/npt/npt.core
/usr/local/lib/npt/npt.core
/opt/npt/npt.core
/opt/lib/npt/not/npt.core
Windows
%NPT_HOME%\npt.core
%NPT_HOME%\lib\npt.core
%USERPROFILE%\npt.core
%ProgramData%\npt\npt.core
%PROGRAMFILES%\npt\npt.core
%ProgramFiles(x86)%\npt\npt.core
引数--nocore
が指定された場合は、標準のコアファイルは読み込みません。
もしコアファイルが見つからなかった場合はエラーです。
--standalone
Lispのイメージを作成するモードです。
本引数が指定された場合は、
コアファイルを読み込まずにCommon Lispのイメージを最初から作成します。
--core
と同時に指定できません。
本モードは標準で指定されているため、引数--standalone
は省略可能です。
nptのコンパイルによっては、デフォルトが--standalone
ではない場合が存在するため、
本引数はそのような特殊なコマンドのために用意されました。
--heap <size>
heap領域のサイズを指定します。
<size>
は10進数の数値を指定します。
単位K, M, G, T, P, Eを付与することができます。
例えば1GByteを指定したい場合は、
--heap 1G
となります。
省略時は1Gです。
--local <size>
local領域のサイズを指定します。
<size>
は--heap
と同様、10進数の数値を指定し、単位を含めることができます。
省略時は512Mです。
--initfile <file>
起動時に初期化ファイルとして読み込まれるLispファイルを指定します。
引数--load
と同じような動作をしますが、
本引数は初期化を行うという目的でファイルを読み込みます。
もし--initfile
が指定されていない場合は、
標準の初期化ファイルを下記の順番で探します。
FreeBSD / Linux
$HOME/.npt/npt.lisp
$NPT_HOME/npt.lisp
$NPT_HOME/lib/npt.lisp
/usr/lib/npt/npt.lisp
/usr/local/lib/npt/npt.lisp
/opt/npt/npt.lisp
/opt/lib/npt/not/npt.lisp
Windows
%USERPROFILE%\npt.lisp
%NPT_HOME%\npt.lisp
%NPT_HOME%\lib\npt.lisp
%ProgramData%\npt\npt.lisp
%PROGRAMFILES%\npt\npt.lisp
%ProgramFiles(x86)%\npt\npt.lisp
引数--noinit
が指定された場合は、標準の初期化ファイルは読み込みません。
もし初期化ファイルが見つからなかった場合は、
読み込みを行わずに次の処理へ移行します。
--debugger
/ --nodebugger
デバッガーを有効/無効にします。
有効の場合は、エラーが生じたときにデバッガーが起動されます。
無効の場合は、エラーが生じたときにabortしてプログラムが異常終了します。
デバッガーの有効/無効は、lisp-system::*enable-debugger*
に
boolean
値として設定されます。
--quit
本引数は、引数のINPUTSが処理されたあとに
終了するかあるいはeval-loop
に移行するかを決定します。
もし--quit
が指定された場合は終了します。
指定されなかった場合はeval-loop
に移行し入力待ちになります。
色の出力に対応している場合は、下記の引数を使用できます。
詳しくは入力モジュールをご確認ください。
--color
色の出力を有効にします。
--monochrome
色の出力を無効にします。
同時に文字の種類(ボールドなど)も無効になります。
--bright
色の出力を明るくします。
端末の背景が暗い場合に便利です。
--dark
色の出力を暗くします。
端末の背景が明るい場合に便利です。
INPUTS
INPUTSは次の3つの引数から成り立ちます。
--eval <cmd>
--load <file>
--script <file>
これらの引数は何度も記載することができます。
--eval <cmd>
引数--eval
を用いることで、引数の文を実行できます。
例を示します。
$ npt --eval '(format t "Hello~%")'
Hello
*
--eval
の文が実行されたあとは入力待ち状態となります。
もしeval実行後に即終了させたい場合は、引数--quit
を指定します。
$ npt --quit --eval '(format t "Hello~%")'
Hello
$
--load
/ --script
Lispファイルを読み込む場合は、
--load
と--script
の二つの方法があります。
--load
はファイルを読み込んだあと、入力待ちに遷移します。
--script
はファイルを読み込んだあと、すぐに終了します。
--script
は、--quit
と--load
を組み合わせたものに似ていますが、
それだけではなく、--script
はLispのデバッガーを使用不可にするため、
もしエラーが生じても入力待ちにはならずに即終了する点が違っています。
--script
は名前の通りスクリプトで実行することを前提としていますので、
エラーが生じたときに可能な限り停止しないようになります。
--script
は、--nodebugger
と--quit
を同時に指定したことになります。
実行例を示します。
$ cat > aaa.lisp
(format t "Hello~%")
^D
$ npt --script aaa.lisp
Hello
$ npt --load aaa.lisp
Hello
* (quit)
$
--
引数--
が指定された場合は、
それ以降の引数がnptのプログラムへ渡される引数と認識されます。
引数はnpt-system::*arguments*
に配列として格納されます。
例を示します。
$ npt -- 10 20 30
* npt-system::*arguments*
#("npt" "10" "20" "30")
*
引数--build
は--standalone
と同じです。
引数--degrade
だけが指定された場合はテストケースを実行します。
--core
と--standalone
とは同時に指定できません。
引数--version-script
は、引数--version
の内容を
スクリプトで読み込みやすいようにタブで整形したものを出力します。